杜の都の天神さま「榴岡天満宮」は学問の神菅原道真公を祀る神社です。学問・安産・子育て・交通安全の御利益があります。
とても立派な御朱印をいただき、感動しました。
榴岡天満宮の一帯は丘陵地となっています。榴岡天満宮社殿の標高は約41mです。上町段丘の上に台原段丘の一部が孤島のように残って出来た丘陵地でしょうか。
隣には桜の名所である榴岡公園があります。古くは躑躅岡(つつじがおか)とされていたようです。桜を植樹したのは、榴岡天満宮をこの地に遷された四代藩主綱村公です。
"仙台市の観桜地として有名な榴ヶ岡に鎮座する榴岡天満宮は、社殿によれば平安時代の天延2年(974)に山城国(現在の京都府)に創建、平将春により陸奥国宇多郡(現在の福島県)に勧請された。その後小田原(現在の仙台市青葉区)への御遷座を経て、寛文7年(1667)7月25日には三代藩主伊達綱宗公の意思により四代藩主綱村公によってこの榴ヶ岡に遷され、丹塗りの社殿・唐門を新たに造営、菅原道真公の真筆(直筆の書)が奉納された。
当社の御祭神である菅原道真公(天満大自在天神)は、学問・政治の主祭神であり、また弘法大師、小野道風と共に、書道の三聖として時歌・書道の神としても尊信されている。
境内には市指定文化財の芭蕉句碑があり、唐門は市登録文化財となっている。"
"政宗が育んだ"伊達"な文化
つゝじが岡及び天神の御社
「つゝじが岡」の一画に位置し、「天神の御社」と『おくのほそ道』に記された榴岡天満宮の境内には、寛文7年(1667年)建立の唐門、樹齢が約300年を超えるとされるシダレザクラ・シラカンの老樹など、松尾芭蕉が訪れた頃をしのばせる景物が残るほか、その後に芭蕉を顕彰して建てられた数多の句碑もあります。平成27年3月に国の名勝「おくのほそ道の風景地 "つゝじが岡及び天神の御社」に指定されました。"
丘陵地に立地する榴岡天満宮はJR仙石線榴ヶ岡駅北側の高台に位置しています。
「躑躅岡天満宮」と書かれた扁額が鳥居にあります。かつて外務大臣や大蔵大臣を歴任した愛知揆一(あいち きいち)氏の書です。
天満宮と言えば、梅が植えられていることが多いですが、榴岡天満宮の梅が咲き始めていました。
松尾芭蕉が「奥の細道」で訪れたことから、多くの句碑が設置されています。
こちらは筆塚です。
手水舎には鷽(うそ)の置物が置かれていました。榴岡天満宮では「鷽(うそ)替え厄除祈願祭」という祭事が行われているそうです。
"鷽(うそ)替え厄除祈願祭
どんと祭(一月十四日)と初天神(一月二十五日)に併せ旧年中の悪い成績や災難・知らず知らずのうちに使ってしまった「嘘」を、天神さまの御神徳により「真っ赤なうそ」に替え、新年は良い年になることを祈願する当宮の特殊神事です。祈願祭ご参列の方に限り、当宮限定の「真っ赤な鷽替え御守」をお授けいたします。また、当日に授与所にて頒布する一刀彫の鷽(うそ)のなかに数羽だけ「真っ赤な鷽(うそ)」がおり、それを受けられた方は、その年が最良の年になると伝えられています。お受けになられた鷽はお持ちになられ続けても良いですし、翌年のどんと祭で御神火に納められ新しい鷽をお受け戴き「うそ替え」をされても構いません。受験生の合格成就の御守として、また家内安全・商売繁盛・開運招福の御守として、古来より天神さまゆかりの鳥である鷽たちが皆さんのもとへ羽ばたいてまいります天神さま限定の特別なお祭りです。
榴岡天満宮HPより"
"天神のさまと撫で牛
御祭神 菅原道真公は、承和12年(845年)に誕生されましたが、この年は乙牛(きのとうし)でありました。
また、延喜3年にお亡くなりになりましたが、轜車(じしゃ)を「人にひかせず牛の行くところにとどめよ」との御遺言で、その場所を墓所と定め、その場所が都府楼(太宰府の庁舎)の北東(丑寅)の方であったなど 多くの牛との関わりや伝承があり、天神さまには牛がつきものとなり、「神使(神のみつかわしめ)」としてのつながりを持つようになり、撫で牛は御祭神とご参拝の方々を繋ぐ大切な役割を果たしています。"
仙台市登録文化財の唐門です。寛文7年(1667年)建立です。
茅の輪くぐりの茅の輪が唐門にありました。
唐門前の狛犬です。可愛らしい雰囲気の狛犬でした。
御社殿です。
所どころに梅のマークがあります。
御社殿は総欅造りです。
「願い叶う筒」を結んで納める納所です。
御朱印をお願いすると、立派な「御朱印帳お預かり駒札」というものを渡されました。他のところでは番号札が多いと思うのですが、こんなに立派な預かり札は初めてです。
御朱印をいただき、さらにびっくりです。今まで頂いた御朱印は片面ずつ(写真の半分)でしたが、全面を使っています。菅原道真公の和歌が添えられていました。梅の判も華やかです。
御朱印に添えられた和歌
「東風吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 あるじなしとて 春を忘るそ」
「東風吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな」(『拾遺和歌集』表記)
東風が吹いたら 香りをおこして届けてくれ梅の花 主人がいなくなっても 春を忘れないでくれ
天満宮は上品で女性的な柔らかさがある神社が多いように感じます。榴岡天満宮は御朱印同様に華やかさがある天神さまでした。