奥野宣之氏著の「仕事の成果が激変する 知的生産ワークアウト―あなたが逆転するための73のメニュー」を読みました。
タイトルが大げさ過ぎるように思えますが、身近な生活の中でのインプットを含めた発想法や時間術、環境構築法などについて筆者が実践している具体例を写真や絵で示しながら分り易く解説しています。
とても読みやすい本で、内容もスッと自分の中に入って来ました。実践してみようと思う内容が多くありました。既に実践していることは「新聞一面の600字コラムを毎日書き写せ」(P104)です。
仕事の成果が激変する 知的生産ワークアウト―あなたが逆転するための73のメニュー
前半には読書を中心にしたインプット術がありました。本のタイプ別に読む時間帯や読み方、具体的な本の紹介もあります。本以外にもNHKラジオニュースやNHK高校講座のサイトが紹介されていて参考になりました。
発想とアウトプットでは道具にこだわって、自分の中からアイデアを引き出しやすくする技術を紹介しています。
時間術では生きた時間をつくるための目標設定や時間の区切り方、集中方法が示されています。15分というのがキーワードになっていました。
「PC作業集中マニュアル」という紙片を何枚も作って机にぶらさげ、やる気が出ない時に抜き取って実行するという方法が印象に残りました。
環境づくりではメモの活用の仕方や創造力を生み出す空間の作り方などが分り易く紹介されています。
セミナーやプレゼンを聞いている時のメモの方法で「ねぎま式メモ」が参考になりました。「○」の後に相手が言ったことをメモして、「☆」の後に疑問や発想をメモするという単純なものです。他人由来の情報と自分由来の情報を区分けして、質問や感想に生かせるというものです。受動的であるセミナーでも能動的な行為になります。
全般に筆者が使用している様々な道具やちょっとした工夫が紹介されています。それらは比較的安価(無料を含め)だったり、手作りだったり自分の志しだいで準備出来るものばかりでした。
これらのツールにより筆者の理念とも言える
多大なコストを支払って、資格試験や留学、転職に賭けるより、小さなコストで「知的生産力」をしっかり身につけ、総合的な自分自身の仕事力を底上げする。このほうが、より確実に、手っ取り早く、「抜きん出る」ことができると思います。 (P12)
に繋がります。現在の私の状況には合っていると思います。(遅いかー!?)
著者は小さな努力の積み重ねによりサラリーマンからベストセラー作家になりました。少しでも「知的生産力」を高められるよう、この本で紹介された73のメニューで真似出来ることをコツコツやってみようかと思います。