三陸鉄道南リアス線の”奇跡の列車(36-105号車)”「キット、ずっと2号」のラストランとラッピング剥がしのイベントに参加しました。
「キット、ずっと2号」は、ネスレ日本が三陸鉄道の復旧を通じて東北復興を支援する「キット、ずっとプロジェクト」で、桜カラーにラッピングされた車両です。デザインは美術作家の三田村光土里氏だそうです。
東日本大震災発生時、吉浜駅と唐丹駅の間にある鍬台トンネルの中間地点で急停車したことにより、被災せず生き残った”奇跡の車両”です。
2013年4月6日より南リアス線盛駅~吉浜駅間にて運行開始され、今回役目を終えることになりました。ラッピングが剥がされた36-105号車は通常の三鉄カラーで運行を続けます。
以前、盛駅から吉浜駅まで「キットずっと2号」に乗車しました。(三陸鉄道南リアス線(盛-吉浜)と吉浜駅散歩)
今回のイベントでは、盛駅から釜石駅の南リアス線全線を往復するラストランに乗車した後にラッピングを剥がす作業を行いました。剥がしたラッピング片は持ち帰ることが出来ます。さらに参加者全員に「キットずっと2号」ラストラン記念乗車証、トミーテック三陸鉄道36形「キットずっと2号」のNゲージ限定品が記念品として配られました。
盛駅に着くと既に「キットずっと2号」が停車していました。
以前、吉浜駅で見かけた手袋アートが盛駅の跨線橋通路に飾られていました。
「キットずっと2号」の桜ラッピングが見られるのは今日が最後です。
先発の列車が入ってきて、にらめっこ状態になりました。
先発の列車はレトロ調列車が連結されています。
レトロ列車を見送り、「キットずっと2号」に乗ってアテンダントに参加費を払います。
震災学習列車でもお話をされているという三鉄社員の方がガイドを務めます。震災時のお話を交えながら三陸鉄道の魅力を伝えていました。 とても参考になりました。
綾里駅では行き違いとなる盛行列車と列車交換で停車します。
曇っていたのが残念ですが、車窓の景色も三陸鉄道の魅力です。
恋し浜駅で数分間停車しました。もともとは小石浜だったそうです。
ホタテの絵馬は駅舎内を埋め尽くしそうです。
甫嶺の様子です。
吉浜地区の風景です。
東日本大震災発生時、吉浜駅と唐丹駅の間にある鍬台トンネル内で急停車した場所で停車しました。入り口からかなりの距離があります。震災後、停車した車両の整備のため、トンネル内を歩いて通ったそうです。
終点の釜石駅に着きます。
盛駅で見送った先発の列車が停車しています。
JRのホームには「SL銀河」が停車していました。
釜石駅から折り返し運転となります。
唐丹駅付近を前面から眺めてみます。駅の先にすぐにトンネルというのは、三陸鉄道ではよくある風景だと思います。
復路は吉浜駅だけで停車して記念撮影ができました。「キットずっと2号」と吉浜駅のツーショットも見納めです。
盛駅に到着すると、ホームには降車せずに乗ったまま車庫に向かいました。
このような階段で車両から降りました。 これも珍しい経験です。
これで桜ラッピングの姿は最後となります。
いよいよラッピング剥がしが始まり、参加者の皆さんがお目当てのラッピングを剥がす作業に取り掛かります。
簡単に剥がせると思っていましたが、意外に力が必要でした。
ラッピングを剥がすと、徐々に三鉄カラーの塗装が姿を現しました。
記念に頂いたラッピングです。
こちらも記念品、トミーテック三陸鉄道36形「キットずっと2号」のNゲージ限定品です。
初めて三陸鉄道に乗った時の車両が、この「キットずっと2号」でした。運よく、最後のラストランに乗車することが出来ました。そのうえ、普通では経験できないことが多くあり、充実したイベントでした。参加できて本当によかったです。