磐井川桜並木 伐採
一関市中心部を流れる磐井川、河川敷には市民に愛される桜並木があります。治水対策のための堤防改修工事により伐採されることが決まりました。現在の桜並木は今年で最後、見納めとなります。


4月12日(日)に行ってみると、多くの市民が写真に収めていました。みなさん、最後のお別れを惜しんでいるようでした。

一関市は昨年よりも9日も早い、4月4日に開花宣言を行いました。開花が進み、見ごろを迎えつつありました。 天気が良く、気持ちの良いお花見日和です。
磐井川桜並木 最後

記憶に残すため、写真を撮ってきました。見納めと思うと、やはり感慨深いものがあります。これほど、じっくり桜を眺めたことは今までなかったのではないでしょうか。

磐井川桜並木
磐井川桜並木
磐井川桜並木

このミラーも毎年桜を眺めて来て、一緒に撤去ですね。
磐井川桜並木

気のせいか、例年よりも綺麗に見えます。
磐井川桜並木
磐井川桜並木

水仙も名残惜しそうですね。
磐井川桜並木

この日常は、この春で終りです。
磐井川桜並木

花の形のまま、花が降ってくる場所がありました。よく見ると、鳥が花の根元から綺麗に啄んでいました。落ちてもきれいなものです。
磐井川桜並木

新渡戸稲造は「武士道」の中で、西欧人が愛するバラと日本人が愛する桜を対比していました。
バラは「甘美さの下に棘を隠していること、生に強く執着し時ならず散るよりはむしろ茎の上で朽ちることを選び」とし、死への怖れに例えています。
桜は「自然が呼ぶ時にいつでも生を捨てる準備ができている。その色は華美ではなく、その香りは淡く、人を飽きさせない」と対比しています。

バラは枯れても茎の上に残り続け、桜は潔く散っていきます。

桜の美しさは、潔さが背景にあるように思えます。

根元から伐採される桜は何を思うのでしょうか...。