「とらや」（盛岡市南大通）は南大通沿いにある老舗の居酒屋です。八幡の通りやバスセンターに近い場所にあります。 
いつでも常連客などで満席だそうですが、この日は運よく座ることが出来ました。
縄のれんをくぐって中に入ると、入った瞬間に幸せな気持ちになれる素晴らしい雰囲気です。L字のカウンターの中で女将さんが一人で接客、暖簾越しに厨房へ注文を伝えます。 
ホワイトボードには旬のメニューが並んでいます。この日の旬のものは酢味噌やおひたしでいただくというスタイルが多く、素材を楽しむことが出来る料理でした。
ホタルイカやウド、あさどけ（あさつき）は酢味噌でいただきます。あさどけ（あさつき）は食感が良く、酢味噌によく合います。 
ニラはおひたしで海苔とウズラの卵の卵黄を混ぜていただきました。ニラの香味が生かされて上品で美味しいおひたしでした。
三つ葉もおひたしであっさりといただきました。 
通常メニューの焼き鳥には、ウズラの卵の卵黄と大根おろしを混ぜ、それが薬味となります。ジューシーな焼鳥と大根おろしの相性は最高でした。ボリュームもあり、とても美味しい焼鳥でした。 
「とらや」の名物げそ天は、サクサクの衣に柔らかいゲソが包まれていました。揚げ具合が素晴らしく、ゲソの柔らかさが程よいげそ天でした。 
八幡界隈は昭和の趣を少しだけ残しており、「とらや」はその代表格と言える存在だと思います。良い店というのはちゃんとした形で残るのだということを実感するお店でした。
地域の人に愛されるお店にお邪魔するのは少し緊張もしますが、そこで飲めたことに幸せを感じるひと時でした。
