岩手県には多くの毘沙門天像が残っています。『平泉・遠野・盛岡散歩24コース』という本の「北の仏像―鉈彫りの仏を訪ねる」の項を参考に紫波町・花巻市・北上市の仏像がある御堂やお寺を巡って来ました。
毘沙門叩き』という本を読んで以来、毘沙門天に興味をもち、いつか見て回りたいと思っていました。しかし、今回、像を見る為には事前連絡が必要なところがほとんどでした。成島毘沙門堂の毘沙門天立像は拝観料を払って見学可能です。


紫波町編
です。

薬師堂


≪正音寺(紫波町) 毘沙門天立像≫
紫波町にある正音寺(しょうおんじ)は国道396号から西に細い道を入った山あいにあります。
県指定有形文化財の毘沙門天立像は収蔵庫に収められており、拝観には事前連絡が必要です。前述の本によるとふくよかで、動きの穏やかな像だそうです。

正音寺

正音寺の本堂です。
正音寺本堂


五大明王立像と毘沙門天立像が収められているようです。元々、ここの像は白山神社の麓にある薬師堂にまつられていたそうです。
毘沙門天説明

お地蔵さまが何体かあり、その奥に白い収蔵庫がありました。
収蔵庫




≪白山神社・薬師堂(紫波町) 七仏薬師如来立像≫

白山神社は県道25号線沿いにあります。白山神社の麓に薬師堂があり、その中に県指定有形文化財の七仏薬師如来立像
が安置されています。

白山神社の鳥居です。
白山神社

ワイン生産が盛んな紫波町らしく、参道はブドウ畑の中を通り抜けます。
白山神社参道

ブドウ畑の中を登ると赤い鳥居があり、奥に薬師堂があります。神秘的な森に囲まれています。
薬師堂


七仏薬師如来立像は中央仏と左右それぞれ三体あると書かれていました。七体ともに平安時代後期のものとされています。
七仏薬師


薬師堂の扉にあった丸い隙間から覗くと七仏薬師如来立像が並んでいるのが見えました。江戸と明治に塗られたという金が少し剥げているようでしたが、7体が薬師如来が並んでいるのは全国でも珍しいそうです。
薬師堂